代官山駅利用の来街者数 – 2018

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代官山駅の利用者数の推移と、他の駅の来街者数(定期券利用以外の降車人員数)との比較データを更新しました。


代官山駅の乗降客数は1970年代から1990年代にかけて着実に伸びてきました。
2000年8月に同潤会代官山アパートメントハウスの建て替えを目的とする、渋谷区で最初の市街地再開発事業である「代官山地区第一種市街地再開発事業」によって「代官山アドレス」が完成すると、フジテレビのトレンディドラマ『やまとなでしこ(松島菜々子主演)』の中心的なロケ地となった影響などもあり、代官山への来街者数が大幅に増加しました。

代官山アドレス完成前の1999年と完成後の2001年の比較では、年間の普通乗車券による降車人数は306.4万人から457.6万人に増加し、その伸び率は149.3%にもなりました。
しかしそれは一過性のブームで、2002年から2006年までは、急速に降車客数は減少し、代官山アドレス完成前とほぼ変わらない程度にまで落ち込みました。

その後、2011年12月の「代官山T-SITE」の開業によって、年間の降車客数は60万人近く増加し、その後も微増を続け、2015年4月に東横線地下化による線路敷地の再開発事業として「LOG ROAD」が開業すると、一時的に降車客数が増加しましたが、その後は少しずつ減少してきています。
したがって現在も、代官山アドレス完成直後の2001年のレベルにまで回復することがない状態が続いています。

2013年3月からは、東横線を含む私鉄5路線の相互直通運転が開始されましたが、これについては代官山にはほとんど影響がなかったと考えられます。
1990年から1999年までの10年間の、1年間の普通乗車券による降車人数の平均伸び率は約9.4%でしたが、リーマンショック後の2008年から2017年までの10年間の平均伸び率は約2.4%に留まっています。

鉢山町、鶯谷町、猿楽町、代官山町、恵比寿西1丁目・2丁目の6町の居住人口の合計は、2017年に増加のピークを迎え、その後は毎年20~30人程度づつ減少しています。しかし、定期券利用者は若干ながら2018年も増加していますので、これは勤務者数が引き続き増加していることを示すものであると推察されます。

駅別降車人員数の比較(2018年)

定期券利用(通勤・通学)以外の降車人員数の駅別の比較です。上記6町の2018年の人口は11,253人でしたので、代官山地域については、通勤・通学以外の1日当りの来街者数と居住人口はほぼ等しいことになります。
自由が丘駅は、定期券利用の降車人員数と定期券以外の降車人員数が拮抗している駅ですが、やや定期券以外の利用者数が上回っています。定期券以外の降車人員数は代官山駅の4倍以上です。
表参道駅は、定期券利用の降車人員数に対して定期券以外の降車人員数がはるかに多く、代官山駅と利用者の構成が似ています。定期券以外の降車人員数は代官山駅の6倍程度です。
中目黒駅は、定期券利用の降車人員数の方が定期券以外の降車人員数よりもはるかに多い駅です。この数字には、東横線と地下鉄日比谷線の乗り換え人数が含まれている可能性があります。
※同一会社線内の乗り換え人数は含まれていません

出典:東京都統計年鑑 運輸 私鉄の駅別乗降車人員 地下鉄の駅別乗降車人員

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